声優の職人芸とは
おいらも詳しいことは知らないけれど、音響監督のレクチャー(?)を受けたことがあり、多少なりとアニメの録音現場の詳細を聞いたことがある。
その中でプロの声優は、演技以外にも技術が必要ということを知った。まぁ、ずいぶん昔に聞いた話(わかる人に分かる話で書くと、CG合宿を諏訪のあたりでやってた頃(超謎))なので、記憶違いもあるかもしれない(^^;。その点はご了承を。
で、ポイントは録音レベル。要するに小さい音から大きい音までマイクで拾える音のレベル。
良いマイク・設備ほど、色々な音量に対応できると思うけれど、決して万能ではなく、小さい音量ではノイズとの、大きい音量では音割れとの戦いになる。
たとえば、周囲がどんなに静かにしていても、電子的なノイズが入ってしまう(ホワイトノイズ?)ので、小声でしゃべるとそのノイズとレベルが変わらなくなってしまう。

あるいは音量が大きいと、マイクの録音レベルを超えて音が録音しきれないことがある。いわゆる「音割れ」と言われる現象。

よくレポートやドラマのリハーサルで実際の音量でしゃべっていることがあるけれど、あれはカメラリハ(ホワイトバランスとか)の他に、録音レベルに収まっているか、あるいはロ懇レベルを調整して収まるようにしていたりする。
で、声優さんの職人芸は以下の通り。これが結構難しい。
・音量を下げることなく小声でしゃべり(小声でしゃべっているように聞こえる)
・音量を上げることなく怒声で怒鳴る
ちなみに、小声の録音データはノイズリダクション等で処理すると、比較的聞こえやすくなる、
また、大声は録音レベルを上げて録音するなどすれば、音割れとかもしないはず。
つまりセリフごとに録音調整・後処理するなど、録音側が技術的に努力して対応することも可能。ジブリのメイキングを見ると、そんな感じだったような。
ただそうすると、当然スタジオ作業(録音データのエディット)がだいぶかかることになる。
映画では作業期間を持てるのだろうけれど、テレビシリーズでは録音作業が立て続けになってしまう。スタッフがたくさんいれば並行作業も行えるのだろうけれど、たぶん予算が許さない。
…とすると、声優さんの職人芸で、録音後の作業を省力化することが効率化につながることになる。
…と、おいらは学んだつもりです(^^;。
なんかネット上で盛り上がっている声優の話は、この辺の「職人芸」の要不要の論点はここの共通化も図らないと話としてまとまらないのでは?
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