テクスチャの貼り方、遠くの見方
スゴ録は野球延長に対応し、以降の番組録画に対し、最大1時間まで延長録画を行ってくれる。ただ、80分の延長が行われたら、あらかじめ手動で対応しないとどうしようもないわけで、「月詠」2話は撮れませんでした(ちらっとは撮れた)。
ただ、かわりに録画設定を忘れていた「ファンタジックチルドレン」が撮れていたので、とりあえず+-0ってことにしています(^^;)。まぁまだ見ていませんが。
見たのは「巌窟王」の1話です。画作りは各所で色々言われているみたいですが、個人的印象は…ルパン三世のOPみたいだ…と(^^;)。一応フィルム撮影の頃から行えるテクニックではありましたが、合成の手間を考えると、頑張ってテクスチャ1枚貼るのが精一杯で、それもバンクとか、費用的に繰り返し使うカットでないと難しかったのでしょう。頻繁には見かけませんでした。
…ので、今回の「巌窟王」のような使われ方は画期的ではあります。とはいえ、「見たことのない映像」とまでのショックは個人的にはあまり…。
そしてこのテクニックには見栄えの良さとは裏腹に、弊害も多々あります(持論)。テクスチャを貼った対象となるオブジェクトの移動、変形に対応できない…のはご覧になってだれもが思うところだと思います。…なので、できるだけ「動かないのが美しい」ってことになるんですけれど、まぁこれは演出次第でしょう。
そしてもう一つ。「工夫しないと奥行き感が出せない」ということ。今までの日本アニメはある意味「省略技法の美学」であり、キャラクターのみならず、背景の描き方等まで含め、「遠景を省略することによって遠近感を表現する」などという法則などを作り上げてきています(別にアニメに限らない技法ですが(^^;))。手書きの手間の省略の恩恵にもあずかれるので今まで多々使われ、我々視聴者の目にもなじみやすいところです。
しかし、CGなどを利用し、遠景に対しても細かいテクスチャを貼り込むといったことをすると、この省略技法が効果を無くし、結果、画の遠近感が損なわれるといった弊害が生まれます。CGは馬鹿正直に縮小し、柄の簡略化…とか行いませんからね。チラチラした遠景が出来てしまうわけです。
無限遠とか描かせるとわかりますが、まぁ手書きでも無限遠は苦手ですけれど、CGはテクスチャ等を使用した無限遠になり、その省略がぎこちないためにもっと苦手です。壁面にポスターとか貼られた無限回廊とか、考えたくもないところでしょう。遠景ボカしなどを入れても、ごまかしきれない…というか、効果にならないかも。
まぁでも、演出的にレイアウトで逃げるって手もあります。代わりにパースによっても奥行き感は表現できますし、色の濃淡によっても表現は可能です。CG貼りこみ時に計画を立てて遠景を省略させる(あるいはテクスチャを貼らない)ことも可能は可能です。実際はどうするかわかりませんが。
…あともう一つくらい弊害があったような…。
…とか、ネガティブな話ばかり書いてしまいましたが、ネタ的に面白いので書き連ねただけで、決して批判しているわけではありません。そう、これらの問題をクリアする「慣れ」をまだ誰も持っていない以上、「慣れ」で解決できるならば、今後も見続けて自分の目でそれを確認しなければならないのですから(^^;)。
まぁ、それを差し引いても、今のところ「面白そう」のゲージに傾いてますし。
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