たまには鉄人の感想を(ちょっとキツめ(^^;))
正直言って、最近リメイクされている「鉄人28号」はあまり好きではない。…なので、1~2話を除いて、HDDレコーダから消している(3~4話あたりは録画がうまくいってなかったし)。
ちなみに、実を言うと横山先生の原作は、三国志を含めてほとんど読んだ覚えがない。別に毛嫌いしていたわけではなく、なぜか読む機会がことごとくなかったのだ。おいらの場合、そういう「相性の悪い作品」というのが時々ある(例:サイバーフォーミラー(一部笑))。
ただ、読者の話を聞くに、横山先生原作は、「話の作り方がうまい」ということをよく聞く。ストーリーテラーとしてのおもしろさがあるのだろう。ところが今回のリメイクに関しては、「勢い」の今川監督であり、「ミスター味っ子」「ジャイアントロボ」に代表されるように、「非現実的な(あるいはそれぎりぎり)描写で勢いを作り、それで視聴者を引き込む」タイプの作品を作るのが主な監督なのだ。
別にそれが悪いというつもりは毛頭無いのだが(実際、「ジャイアントロボ」は全巻持ってたし) 、今回の「鉄人」はその時代の雰囲気なども作品の魅力として挙げている関係上、あまり派手な「非現実的な描写」が出来ないなどという制約も必然的に発生してしまい、横山色とも今川色ともどっちともつかない中途半端な印象が否めなくなっている(私見)。
それでも結構ひねった脚本作りをしているせいか、「単純」には見えないところはさすがとは思うのだが、アニメなりの大胆な画にはなりきってないし、かといって感心させられるほどの脚本・演出にまでは仕上がっていない…という印象なのだ(ちょっと「戦後の人間が戦争という題材を扱っている」というやぼったさもあるし)。
…が、ここ2話は実はちょっと感心させられたりしている。画のクオリティが上がっているわけでもないのだが、あえて「鉄人の活躍の場」を極力廃し、「犯人」役をうまく引き立てることに重点を置いた作品作りを心がけたのか、妙に「入り込める」出来になっている。
…っていうか、ここ2話の「犯人」役が、超・好みな声優さんだったからなのだが(^^;)家弓家正さん(クロトワとか、人形使いとか…中条長官とか(^^;))とか、矢島正明さん(…草間博士とか(^^;))とか。いや、でもその演技もそうなんだけれど、しっかりその演技を引き立たせる演出とかにもなっているのが良かったと(正直言えば、もっと作り込めると思うのだが、納期のキツいテレビ作品にあまり贅沢言ってもいけないだろう)。
最後に犯人に無理やり鉄人に対するコメントを吐かせるのはご愛敬だけれども、30分でうまくまとめるための「思い切り」も良かったと思うし、この2話は取っておこうかな…と思う。これからもこういうノリだといいなぁ…と思う今日この頃。
ただ、個人的にはもう少し脚本をひねってもらいたいところだけれど。「あの人がこの人でした」程度のひねり方しかまだ見受けられない印象なので、もう少しうならせる脚本…か、逆に作画・演出か…ってところかなぁ…。
あと、 時代を感じさせるディティール、絵的なものではなく、仕草とか台詞に現れるその時代ならではの雰囲気とか出して頂きたいところ。「バクダン(酒)」とかの名詞だけではなく、ね。
ちっと要求、厳しすぎるかな?(^^;)
コメント
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お話は良く出来ていると思います。
ただ、第一作と比べて鉄人の動きにスピード感と迫力が感じられ
ません。
主題歌ももっと元気よく歌って欲しいです。
もう少し見続けてみましょう。
投稿: K-UDA | 2004/07/06 21:22